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間取り相談/コンサルティングリフォーム・リノベーション

築10年のLDKリフォーム計画_ 変わらない‘好き’と新しい暮らしを家族で描いた半年間

2025-10-21

「時短」「効率化」の真意とは?
再定義しながらご家族にとっての「好き」や「温かさ」を描いた半年間を、リフォーム計画のプロセスと共にご紹介します。






ご依頼いただいたのは、名古屋市にお住まいのご夫婦と小学3年生のお嬢様の3人家族。 10年前に建売住宅を購入し、カスタマイズしながら住んでこられました。
築10年を迎えた2025年、お子様の成長と共にライフスタイルにも変化が出てきたことから「LDKをもっと心地よい空間にしたい」とお考えになり、リフォーム計画を始められました。
ただ、数社に相談したもののなかなか「これだ!」という案に出会えず、一旦ご家族の希望を整理しようと、こちらにご相談いただきました。

奥様のお悩みとご要望

そんな奥様のお悩みは「家事動線が悪いこと」、「ダイニングが片付かないこと」
また「くつろぎ感がないこと」、「特にリビングが無機質で温かみがないこと」、これはご主人様も感じていたことでした。
そこでまずは、普段のライフスタイルを奥様にうかがいました。

会社員の奥様は、平日はお仕事から帰宅すると、夕食を作りながらお嬢様の宿題を見て、更に他の家事もこなしていらっしゃいます。その忙しい時間帯に、閉鎖的な対面キッチンとダイニングの往復がとても負担になっているとのことでした。



また、ダイニングテーブルについては、食事以外に「事務作業」「お子様の宿題、創作活動」「メイク」など多用途で使われており、なかなかリセットできない状態だったのです。

そんな日々のお悩みを解消し、少しでもスッキリと片付けやすく、時短につながるようなプランにしたいとのことでした。
このように、奥様の初めのご要望は「効率重視で、装飾性は不要」というシンプルなものでした。


ご主人様とお嬢様のご要望

一方、ご主人様とお嬢様は「感性重視」のご希望をお持ちでした。
新築当初からの壁の杉板や無垢の床、漆喰塗りの壁や、和室のシラス壁を可能な限り残したい。
お手持ちの家具を活かしながら少し遊び心やオシャレさもプラスしたい
・お嬢様はとにかく「ものづくり」が大好きなので、専用の作業台をプランに入れたい
とのことでした。

建築的・技術的な打合せも

ただ「好きな雰囲気を残したい」「間取りを変えたい」というだけでなく、実際に「この商品が施工的に納まるか」「壁を抜けるか/抜けないか」「既存の仕上げを残したまま配線が通るか」など、技術的な不安もお持ちでした。

ご家族は手仕事が好きな方で、建築の技術的な観点にもこだわりが強かったため、設計事務所として丁寧に見解・アドバイスを行い、工務店へスムーズにつなげられるよう打合せを(のちに作図も)進めました。


ダイニングキッチンの間取り計画

最もお困りだったキッチンとダイニングの間取りについては、特に入念な計画を行いました。
対面カウンターを取り払い、キッチンを壁側に配置変更。
抜けない柱や壁、既存の壁材との取り合い等、建築技術的な観点と、ビジュアル、使い勝手のバランスを何度も試行錯誤。
• 奥様が「時短」を強く希望されていたため、調理家電の収納場所(“家電収納の住所”)を決めました。
• ダイニングテーブルやお嬢様の作業台をどこに設けるかも議論を重ねました。(お嬢様の作業台については後述します)


打合せとプランニングのプロセス

約4か月にわたって、
→私からプラン資料を提出
→ ご家族からのフィードバック
→ オンライン打合せを約2週間ごとに実施
→再度修正資料提出…
という流れで、じっくりとゆったりと設計デザインをまとめていきました。

オンライン打合せは毎回奥様と私とで夜な夜な行いましたが、奥様は後日必ず家族会議を開かれて、ご家族とディスカッションを行った上で私にフィードバックを返すというスタイルでした。
お嬢様も「チーム」の一員として家族会議に参加し、次第に活発に意見を出されるようになりました。



お嬢様の変化とアトリエ化

そんな流れの中、当初から懸念していたお嬢様の作業台をどこにするか?の問題に糸口が!!

当初、LDKに隣接する和室は「何も置かない余白の寛ぎ空間」とする予定でした。
ところが、3Dパースを見ているうちにお嬢様が「私、この部屋がいい!」と発言されたとのこと。
そして、和室の一角を“アトリエ”として使うことになりました。

平日の夕方、キッチンで家事をするお母さまと、程よい距離を保ちながら目の前の作業に没頭できる静かで暖かな空間…
お母さま(奥様)にとっても作業台(勉強机)がLDKから見えにくくなることで、片付けのプレッシャーやストレスから解放されるため、みんながハッピーになる配置となりました。(ご主人様にとってはリビング空間が広くなるためゆったりと寛げるメリットが)

何より、ご夫婦がじっくりゆったりとお嬢様の意見に耳を傾け、お嬢様ご自身が主体的に場所を選んだことに深い意味があったと思います。

さらに、和室の押入れを拡張してウォークインクローゼット(奥様とお嬢様用)とし、そこから奥様の朝のメイク・夜のスキンケア動線も整理しました。(多用途なダイニングテーブルから、またひとつ用途が減りました)
お手持ちのデスクを活かせるというメリットもありました。

奥様自身の変化

奥様にもある変化が出てきました。当初の奥様は「効率重視」という思考でしたが、プロセスを経るうちにご自身の「感性」も垣間見えるようになってきたのです。

ある日のチャットで
「家族それぞれのリサラーソンの猫の置き物を持っているので、家がきれいになったら飾りたいです」と連絡があり、私までなんだか嬉しく心が暖まる瞬間となりました。

そこで、ダイニングに飾り棚を設けることに。

このことから「シンプルさより、自分たちが「好き」と思えるものを自由に取り入れる方針へと方向転換しました。



もっと自由に、ご家族らしく選び・表現する旅へ

元々、ご夫婦は「ミッドセンチュリーの工業的なデザイン」と「北欧や日本の木の温もり」の組み合わせがお好き。また、お嬢様の感性も取り入れながら、家具などを選びました。

キッチンの壁面タイルは、休日にスイーツ屋さん巡りをすることがお好きというご家族に向けて私からご提案。
商品名がお菓子の名前
だったこともあり、とても気に入っていただけました♡

また、抜けない柱を活かすために「ピロティ状」のデザインとし、キッチン天井を一段下げ、段差部分に間接照明を入れることにしました。

最終的にはご家族皆さまが主体となって、思いっきり楽しんでいただくことができました。


お客様のご感想

ここまで長い期間、本当にお世話になりました。
丁寧にこちらの考えを聞き取ってくださり、我が家らしい納得感と満足感のあるPLANを作成していただき、大満足です!
迷いやうまく言葉で説明できないことも、上手にくみ取ってプロならではの視点でアドバイスや提案をいただき大変助かりました。
今後もお世話になる機会があるかと思いますので、よろしくお願いいたします。

 



 今後もお部屋づくりを自分達らしく愉しんでいただけると幸いです。

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